収益不動産の問題

2018年04月06日 : saito

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画像参照元サイト:http://www.s-housing.jp/archives/68540

投資型のシェアハウスを経営されている会社が
経営破綻をしたというニュースを耳にされた方も多いと思います。

そこで今回はシェアハウスと収益不動産の問題点などについて
お話しさせて頂きたいと思います。

シェアハウスに限らず賃貸業は、入居者が満足して住んで頂かなければ
成り立たないという大前提があります。
今回の件では、その点を軽視していることが大きな問題の様に感じました。

シェアハウスは基本的に水廻りを入居者全員が共有して使用します。
トイレもお風呂も使ったら汚れますし、汚れたら誰かが掃除をしなければ
ならないのですが、厳格なルールを設けていない所では、
一部の人が掃除をせず使いっぱなしといった現状があるようです。

いくら家賃が安くても、他人の汚したお風呂やトイレの後始末を
毎日、毎回しなければならないのは嫌ですよね。

水廻りの設備を部屋ごとに付けないシェアハウスは、
建築コストが抑えられることから、家主さん目線で見た場合、
利回り的には非常に魅力的です。
しかし、そこには入居者への配慮がないように思えます。

また、部屋数を確保するために、居室のスペースを
極力小さくされているケースが多いようです。
いくら一人暮らしと言っても、居室部分が3~4帖程度では、
すぐに物で溢れ返ってしまいます。

築年数に拘らなければ、シェアハウスと同じ価格帯で
ワンルームを探せることも多く、この2つを比べた場合、
よほど問題がない限りワンルームを選ぶ方が多いのではないでしょうか。

また、駅からの距離が離れ過ぎていてアクセスが悪い立地でも、
シェアハウスの建築をしていました。(ファミリータイプならOKだと思いますが)
その場所では、多くのお客様に住み続けて頂くのは難しいと思います。

そして茨木、栃木、群馬など、都心へのアクセスが
一時間以上掛かってしまうような立地も、やはり厳しいと思います。
(海岸等が近くにあるリゾート物件であれば、
 ‌特定の方からの需要が見込めますので、問題ないと思いますが……)

お客様と市場を置き去りにして、所構わずシェアハウスの建築を進めていった結果、
空き部屋が増えて行ったのは当然の成り行きだと思います。
その結果、ついにはオーナーさんへのサブリース賃料の支払いも出来なくなり、
経営破綻をしてしまいました。

弊社でも賃貸事業をさせて頂いていますが、
やはりお客様目線を忘れてはいけないと改めて思った事件でした。

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