中古戸建住宅の流通を促す

2018年04月20日 : saito

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中古マンションと比べ、取引件数が伸び悩む中古戸建を活性化するべく、
東京都では今夏にも中古住宅の流通を促す制度を創設するようです。

平成30年4月17日の日経新聞の記事より抜粋
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前略

不動産会社や工務店、金融機関など関連業者でつくるグループの登録制度を設け、
中古の戸建て住宅を売りたい人や買いたい人が地域で相談しやすくする。
住宅の劣化具合を調べるインスペクション(建物状況調査)に対する補助制度も設ける。
人口減を見据え、既存の住宅を活用して空き家の増加を防ぐ。

中古の戸建て住宅の取引に関連する事業者グループを公募し、都に登録してもらう。
①売買を仲介する不動産会社
②インスペクションを実施する建築士事務所
③住宅を改修する工務店やリフォーム会社
④住宅ローンを組む金融機関
などの組み合わせを想定する。

各グループには中古住宅を売りたい人や買いたい人が相談できる窓口を設置してもらう。
新築・改修の履歴や定期点検の結果など建物の品質を確認できるほか、
リフォームや融資の情報を得られるようにする。
都は将来にグループを数十程度まで増やし、地域ごとに相談できる体制を作りたい考えだ。
インスペクションに対する補助制度も設ける。
2018年度予算で700万円を計上した。200件程度の補助を想定する。
一般的にインスペクションの費用は5万~6万円程度といい、半額相当を補助する。
売買に先立って必要なインスペクションを促し、中古住宅の流通を後押しする。
中古住宅の流通は、マンションが新築物件の価格高止まりを背景に拡大する一方、
戸建ての取引件数は伸び悩んでいる。「古い」「汚い」といったマイナスイメージや
隠れた不具合があるかもしれないという品質への不安、価格の妥当性を判断するのが
難しい点などが挙がる。
都はこうした品質への不安や情報の不備を取り除けば、中古の戸建て住宅への需要は高まると判断。流通制度を整えることにした。
今後は都全体でも25年を境に人口が減少に転じる見通し。戸建て住宅の中古市場を活性化し、空き家の増加を食い止めたい考えだ。
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また、中古住宅で不安視されている主な理由としては下記の回答が多かったそうです。

・建物の構造に隠れた不具合や欠陥への不安。
・物件の価格の妥当性。
・建物の設備に隠れた不具合や欠陥への不安。
・不具合や欠陥が発見された場合の保証。

中古戸建住宅を売買する際のこれらの不安を払拭し、
中古戸建住宅の取引件数の増加を目指す事が、今回の制度を導入する目的のようです。

今回の制度は社会問題となっている空き家問題を解決する上で、
とても重要な取り組みだと感じました。

弊社は万が一将来住宅を手放す時のことも見据えた
建築を心掛けております。
今後もより一層信頼してお住まい頂ける住宅の提供に、
力を入れて参りたいと思います。

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