キャデックの建物ができるまで その2

2019年03月02日 : iwamoto

こんにちは工事部の岩本です。

前回に続き、桜台の工事工程を紹介していきたいと思います。
(前回の記事をお読みでない方はこちらからご覧頂けます)

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3「基礎配筋」
構造図面に基づいて鉄筋を組んでいきます。
(鉄筋を組む作業のことを「配筋(はいきん)」と呼びます。)
桜台の配筋に使用している鉄筋の太さは
10mm、13mm、16mmの3種類を採用しています。

基礎の配筋時には「定着(ていちゃく)」
と呼ばれる作業を行います。
“定着”とは鉄筋などが
基礎から抜けてしまわないように
規定の長さで鉄筋を重ねて継ぎ、
接合部を相手側のコンクリートに
固定することを言います。
また、定着に必要となる長さのことを
「定着長さ」と呼びます。
ちなみに桜台の現場では、配筋の場合
設計上40d以上の定着長さが必要と
構造図面で指定されています。
40dとは「40×(d=鉄筋の太さ)」を表しており、
鉄筋の太さが10mmの部分は400mm、
13mmであれば520mm以上の長さで
鉄筋を重ねて継ぐ必要があります。
配筋の工程は2~3日掛けて行います。

基礎配筋に関連するお話になりますが、
「4号建物」という用語を
聞いたことがありますでしょうか。

延床面積500㎡未満の
木造2階建てや平屋の建物が
4号建物と呼ばれています。
この4号建物には構造計算を行う義務がありません。
そして最低限の仕様規定が守られていれば
建築基準法上問題のない建物となります。

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左が弊社の2階建ての基礎配筋、
右が恐らく構造計算を
実施していないと思われる
基礎配筋です。違いは一目瞭然です。

配筋はコンクリートを打設してしまうと、
見えなくなってしまう部分ですが、
建物を支える基礎の強度を確保するために
とても重要な役割を担っています。

そのため弊社では2階建てでも
構造計算を実施しています。
また、建築基準法で求められている
耐震等級は「1」ですが、
弊社では耐震等級2(耐震等級1の1.25倍)
相当の強度で構造計算を実施しています。

配筋完成後には
日本住宅保証検査機構(通称jio)の
配筋検査を受けます。
この検査は瑕疵保険に入る為に必須となります。
検査合格後は建物外周の型枠を組みます。
(現場によっては先に外周型枠を組んだ後に
 基礎配筋をする場合もあります。)

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4「耐圧盤コンクリート打設」
まず最初に耐圧盤(ベース)コンクリートを打設します。

余談ですが、一般的な木造3階建ての基礎に使用する
コンクリート強度は21〜24/mm2を採用するケースが多いですが、
弊社の場合は品質管理強度で
30N(ニュートン)/mm2以上を確保した
コンクリートで打設をしています。
弊社では地震への対策と、
強固な基礎を長期間維持できるよう、
マンション並のコンクリート強度で
設計・施工をしています。

ベースコンクリートが固まったら、
基礎内側にも型枠を組み、
ホールダウン金物、アンカーボルトを
立ち上がり部の鉄筋に定着した後、
コンクリートを打設します。
その際バイブレーターを掛けながら
型枠内の隅々までコンクリートが
綺麗に行き渡るように施工します。

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コンクリート打設後、十分な存置期間
(ぞんちきかん:型枠をそのまま取り付けておく期間のこと)
を取り基礎の強度を確保します。

養生完了後は型枠を外して基礎完成となります。

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今回は配筋と基礎の施工について紹介させて頂きました。
次回はついに上棟を紹介していきます。

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