マイクロ風車から学ぶ

2021年09月19日 : arai

先進国の経済や生活は、化石エネルギーに依存しており、石油や天然ガス、ウランといった資源は、あと数十年で枯渇すると言われていることはご存じでしょうか。
化石エネルギーを消費しない為にも世界各国は太陽光や水力、地熱などを利用する再生可能エネルギーへの転換を進めています。
再生可能エネルギーの象徴とも言われている「風力発電」は、高効率で電気エネルギーに変換が出来る他、夜間でも風があれば発電できるなどのメリットもありますが、コストや騒音、設置場所の問題などもあり、日本は欧米諸国に比べると導入が遅れています。
風力発電は都会では見かけないため、馴染みがないという人もいるかと思います。
一般的に、風力発電は高さ100mほどもある大きな風車で発電しますが、現在は企業などが家庭用風車やマイクロ風車と呼ばれる弱い風でも発電できる小さい風車を開発、販売しているそうです。今後、街中でも小さな風車を見かける機会が増えてくるかもしれません。
マイクロ風車は、風力発電が抱えていた課題を「仕方ない」で終わらせず、「今よりもっとよくするためにはどうしたらいいか」を考えた結果、生まれたものです。
マイクロ風車に限らず、私たちの身近にあるほとんどは「より良く」「より便利に」といった考えから創り出されたものです。しかし、それを自分に置き換えると現状に満足している自分がいることに気づきます。
私は「今のままでもご飯が食べられてそれなりに生活できていれば、これ以上大変な思いをしてスキルアップしなくてもいい」そう思っていた時期がありました。
自分は様々な恩恵を受けているにもかかわらず、誰かに恩恵を与えようとしていなかったのです。
なぜ地球のために何年も自分の時間を使って研究しているのか、なぜ他人の為に尽くさなければいけないのか、その理由がわかっていないことに気づいたとき、ぞっとしました。
自分の為に生きる人生と他人の為に生きる人生、そのどちらを選んでも自分で選んだ以上間違いではありませんが、私は他人の為に尽くす人生を歩みたいと思いました。
自分が面倒だからお風呂でシャワーを出しっぱなしにする、電気をつけっぱなしにする等ではなく、小さなことでも地球環境やこれから生まれてくる人たちのためになる行動をしていきたいと思いました。

図1
実験のためのエアドルフィン(マイクロ風車)の組立の様子
https://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201212zephyr/index.html

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